最後まで生きぬいて

この一週間は、とても悲しい一週間だった。

二人の方をお見送りした。

コロナ禍でご家族と思うように過ごせないはがゆさ。このお二人の方は、コロナさえなかったらご家族がいっぱい会いに来てくれ、一緒に外出し、とうてい私たちではできないなれない、親子の絆の強い方々でした。

95歳のお誕生日を迎える1ヶ月前くらいから体調崩し、段々と食べられなくなり、点滴も意味を持たなくなりお誕生日のその日にコトンと呼吸が止まり眠るように逝ってしまいました。

もしかしてお誕生日に間に合わないといけないと、前日花束を娘さんが持って来てくれました。お誕生会用の夏服も着ました。でも、がんばって6月15日を迎えてリクライニングでフロアに出て皆さんにお祝いしてもらいました。そしてその夜でした。

この優しい笑顔が大好きでした。

みんなで、最後までくちずさんでいたももたろさんとどんぐりコロコロを歌いさよならしました。

 

 

そして、あんきのお父さん。あんきのフロアを案ずるようご自分の場所でそっと旅立たれました。

大きな病気を抱えながらも、素振りも見せず口癖は「大丈夫大丈夫、俺は柔道やってたから体に自信があるんだよ」でした。どんな行事もお父さんの仕切りがないと始まらないのです。

昨日、最愛のご家族の元の帰られました。

 

やり遂げた感が全くなく、ポッカリ穴が開いてしまった。たぶんみんなそうだと思う。

たくさんのこと、体と心と、そしてご家族から教えていただきました。一人一人思いが違って、うまく添うにはまだまだ未熟です。もう一度初心に戻り、人に接することの重大さを学んでいきたいです。

お別れはつらいですが、せめてあんきらしく笑顔で明るくさよならします。

ほんとうに、ほんとうにありがとうございました。私たちの事も、できたらずっと見ていてください。